top of page
TITLE-Logo.png

2020年1月19日

なんでもない日曜日の夜。

私は夕飯を作っていて、彼はパンツ一丁で

洗濯物をせっせと干していた。

今でも何でと聞かれると理由がわからないが

私はそんな何でもないタイミングに

それなりの覚悟と緊張を持って彼に

「​結婚しませんか?」

と提案したのだった。

「結婚」とつぶやいたままフリーズした彼の

間が抜けた顔はきっとこの先も忘れることは

ないだろう。

白いウェディングケーキ
モヒート

直感が今だと伝えていたから行動した。

特大級の直感定期便が頭の裏側をノックした。

一応早すぎるんじゃないかと悩んだし、

考えもしたけれど、

こういときの直感は今まで外したことがない。

結果として相手を盛大に動揺させてしまった。

でも​丸く収まったので結果オーライだ。

結婚が決まってから色々調べて分かったことがある。結婚という儀式は大変だ。

右に左に調べまわってわからないことだらけ。

結婚式が終わるまでの道のりはなかなかな

珍道中になりそうだ。

それでもわくわくした。

こんなへんてこなイベントは人生できっと

数えるほどしかない。

この面白さをどうにかずっと覚えておくために

私はこの場所を作ったのだ。

コーラルバラの花束

付き合って3年、同棲を始めてから約半年。

お互いの良いところや悪いところ、

食事の好みや暮らしのリズムにも、

程よくなじんで心地よくなってきた。

 

さて、私は25歳、彼は23歳で

この締まりのないプロポーズを決めたのだけど

特に結婚願望が強かったわけでもない。

付き合いだしたころには結婚なんて

想像もつかないし、したいとも思わなかった。

ありがたいことに結婚をしなくても幸せになれる時代だし、色恋よりも楽しいことにあふれている時代だ。

それに今のところは一人で生きていけると

思うほど仕事にも人間関係にも恵まれている。

結婚を急ぐ理由は本当にないのだ。

それならなぜ結婚しようと思ったのか。

正直なところ自分でも答えが出ていない。

答えはあるけど全然論理的ではなくて

ぼんやりしている。

結婚式のダンス

 

プロポーズからそれぞれの家族に挨拶をして、

役所に届け出をだして、ドレスを選んだり

会場を選んだり、友人への招待状を作るそんな

一瞬一瞬を切り取って覚えておくために

この真っ白な空間に想い出を塗り重ねていく。

​ここに記すいろんなことが

人生の1ページが未来の自分と

名もない誰かの支えになったら少しうれしい。

bottom of page